由緒 | 日光二荒山神社は太古、秀峰二荒山(男体山2484米)を神鎮まり坐す御神体山として尊崇したことから奉祀された御社である。御祭神は二荒山の大神と申し大己貴命(大国主命)、妃神の田心姫命、御子神味耜高彦根命三柱の大神をお祀りし、延喜式名神大社、下野国一の宮と崇められ国幣中社に列せられた名社である。主神大己貴命は国土経営、産業開発、凡ての産業を司り福の神と称へられ、農業、醸造、婚姻、温泉、医薬の祖神として遍ねく国土国民を守り幸へ給う神で、妃神、御子神と共に御神徳いよいよ高く広く輝き給うのである。男体の御山に大己貴命、女峰の御山に妃神、太郎の御山に御子神が鎮まりまして、親子三神大空に聳えて和気あいあい団欒の和やかさを拝すれば自ら景仰の思ひ新たなるものがある。当社の境内地は面積凡そ3400町歩に及び伊勢神宮に次ぐ広大な境域で、日光連山の主峰男体山を始め、女峰山、太郎山、大真名子山、小真名子山、前白根山、奥白根山の諸山は夫々神体山として気高くそそり、鬱蒼たる原始林に囲まれ華厳滝、白雲滝、般若、方等七滝等名瀑がどうどうと千古の神韻を轟かしている。此等の地域は悉く神域たると共に日光国立公園の中枢となっている。 |
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